自走式立体駐車場とは
自走式立体駐車場は、機械式立体駐車場と対比する形で考えることが普通です。どちらも2つ以上のフロアを持ち、敷地を立体的に活用して駐車スペースを多く確保するコンセプトは同じですが、自走式立体駐車場と機械式とではどのような違いがあるのでしょうか。自走式立体駐車場では、個々の駐車スペースまでドライバー自身が運転していくことになります。平面式の駐車場であっても同じですが、このために一定の幅の通路を設けることが必須です。
当たり前のことですが通路部分は駐車スペースとしては使えず、お金の面では収益を生まない無駄な部分となってしまうことは、自走式の場合には避けて通ることはできません。機械式の場合は、入り口で車をパレットに載せ、後は機械が所定の位置までパレットごと車を運んで駐車させることになります。細かい方式の違いもありますが、イメージ的には倉庫の棚にフォークリフトで荷物を運び入れるようなものであり、自走式の場合の通路に相当する部分は大きく削減可能で、同じ敷地面積、同じフロア数であってもそれだけ多くの車を停めることができます。ただしそのための機械装置を導入し運用しなければならず、初期コストや運用コストは自走式よりも高くなることが普通です。
自走式立体駐車場の場合、敷地を立体的に活用して駐車台数を増やせるメリットを十分に生かしつつ、機械の導入などが不要ですからその分だけコストが低くて済むメリットがありわけです。